こりゃあかん

画像 バイクは楽しい乗り物だ。自由を得た感じがする。冬は寒いし夏は暑い。雨が降れば合羽が必要だし、雪が積もったら走れない。なんだかんだで不便な乗り物だが、それを上回る楽しさがある。
 バイクはいろいろな感覚を使う乗り物だ。精神的な、あるいは身体的なコンディションの変化が、バイクに乗った時に顕著に現れてくる。
 久しぶりにバイクに乗った。最初は何ともなかった。しばらくバイクに乗っていなかったが、いつもと同じ、ちょっとしたお出かけのつもりだった。最初は何ともなかった。
 しかし、しばらく走っているうちに、以前このブログに書いたふわっと感が気になるようになってきた。弱いふわっと感なら、今でも一日中感じている。いい気分ではないが、しかし生活に影響するほどのものではない。
 ふわっと感は時々強くなる。それは視線を動かしたり、頭の位置が変わったりした時に時々表れる。ふわっと感が強くなると、じーんとしびれるような感じが、頭や体の中をゆっくりと移動する。頭の前頭葉の部分に違和感をおぼえる。しかし1、2秒で強さは弱まる。弱いふわっと感の時は何となくぼんやりしている程度だが、ふわっと感が強くなった1、2秒の間は、高いところから落ちていくような、体の位置が曖昧になるような、気分の悪い思いをする。
 最初は何ともなかった。しかし、バイクに乗ってしばらくしたら、しだいにふわっと感が気になるようになってきた。カーブで視線を動かした時、加速した時、減速した時、周囲の状況を見回した時、強いふわっと感に襲われるようになってきた。そのたびに、高いところから落ちていくような、体の位置が曖昧になるような感じがした。
 バイクはいろいろな感覚を使う乗り物だ。強いふわっと感は、感覚を遮断する。ふわっと感のせいで、バイクに乗っているのが怖くなってきた。バイクに乗ったまま、ぶっ倒れるんじゃないかという気さえしてきた。こりゃあかんと思った。しかし、出かけてしまったものは、途中でやめるわけにはいかない。調子が悪いから運転はここまでっていう訳にはいかないのだ。家まで帰らなければならない。怖い思いをしながら、ほうほうの体で家に帰り着いた。
 怖かった。乗っていて危ないとも思った。バイクに乗ってこんなに怖い思いをしたのは初めてだ。日常生活には支障のないふわっと感も、バイクに乗るのには障害になることがわかった。
 ふわっと感の原因は分からない。いつも通っている病院の先生も、原因に心当たりがないようだ。早く治ってほしい、ふわっと感。しかしふわっと感は治まる気配を見せず、仕事が忙しくなるにつれて、むしろ強めになってきた。
 ふわっと感があるうちは、バイクは無理だな。怖いし、危ない。バイクが楽しめない。治ってほしいな、ふわっと感。